小児ネフローゼ症候群は20歳までに治るのか?

小児ネフローゼ症候群は長期の治療が必要となります。20歳くらいになれば治ると聞いたことがある方もいるかもしれません。ここでは、小児ネフローゼ症候群がいつ頃までに治るのかお伝えしていきます。

20歳までに治るの?

まず結論から言ってしまうと、小児ネフローゼ症候群がいつ治るのかは誰にもわかりません。小児ネフローゼ症候群はその子その子で状況が違います。専門の先生でもいつ治るか断定することはできません。

ステロイド感受性ネフローゼ症候群

ステロイド感受性ネフローゼ症候群の場合、多くは成人になるまでに完治すると言われています。年齢が高くなるにつれて再発の頻度が減少し、重症度も改善していくとも言われています。

ステロイド感受性ネフローゼ症候群
  • 全体の約70~80%の人は成人になるまでに完治する
  • 免疫抑制薬がない状態で3年間再発しない人の約80~90%が完治する

しかし、あくまでも統計的なデータであるため断定することはできません。初発以降再発をしない子もいれば、何度も再発する子もいます。何年も経ってから急に再発する子もいるようです。

ステロイド感受性ネフローゼ症候群でも、ステロイド依存性や頻回再発型ネフローゼ症候群だと、そうでない患者さんと比較して成人への持ち越しの可能性も高くなります。

ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群

ステロイド薬や免疫抑制薬が効かないステロイド抵抗性ネフローゼ症候群(巣状分節性糸球体硬化症など)や先天性ネフローゼ症候群(遺伝性)では、腎不全に移行し透析や腎移植が必要となる場合もあります。

まとめ

  • ステロイド感受性ネフローゼ症候群の場合、多くは成人になるまでに完治すると言われている。
  • ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群や先天性ネフローゼ症候群の場合、腎不全に移行する可能性がある。

どのタイミングで再発するかわからないのが、小児ネフローゼ症候群の怖いところです。しかし、毎日びくびくしながら生活するわけにもいきませんので、薬を忘れずに飲むことはもちろん、感染症予防を徹底したり、朝の尿検査をおこなって再発しても早期に発見したりすることが大切だと思います。

小児ネフローゼ症候群は完治するのか?小児ネフローゼ症候群は完治するのか?

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