小児ネフローゼ症候群になると免疫抑制薬による治療をおこなう場合があります。内服中は保育園や幼稚園、小学校に通えるのか心配になる親御さんも多いと思いますので、私の経験をもとにお伝えしていきます。
Contents
免疫抑制薬を内服していても登園できる?
結論から申し上げますと、小児ネフローゼ症候群で免疫抑制薬を内服していても保育園や幼稚園、小学校に通うことはできます。
お子さんの状態を見ながら主治医の先生と相談して、登園、通学するか、もう少しお休みするかを決めていくのがいいと思います。園の先生にも病気のことを伝えておくといいでしょう。
園や学校の状況を担任の先生と密に連絡を取り合うといいと思います。
小児ネフローゼ症候群の長男の場合
私の長男の話になりますが、3歳の保育園年少の時に小児ネフローゼ症候群と診断されました。4月の入園式が終わって2週間後に発症。その後、1年間に4回再発しました。ステロイド薬を中止したり減量したりすると再発するため、微小変化型ネフローゼ症候群のうちステロイド依存性・頻回再発型ネフローゼ症候群と診断されました。
これまでに、2種類の免疫抑制薬を試しています。
ミゾリビン
最初に試したのはミゾリビン(ブレディニン)です。ブレディニンは副作用が比較的少ない免疫抑制薬です。ブレディニンを内服しながら、ステロイド薬も内服し徐々にステロイド薬の量を減らしていきました。ステロイド薬がだいぶ減った段階で登園を許可されました。
しかし、登園再開後2ヶ月で再発。ステロイド薬の量が増えたので保育園はお休みになりました。薬が効くか効かないかは試してみないとわからないので、今回のことでブレディニンは長男には合わなかったということがわかりました。
シクロスポリン
ブレディニンが合わないということで、次に試したのがシクロスポリン(ネオーラル)です。主治医の先生曰く、「ネオーラルを飲んでいれば、再発の心配はほとんどない」とのことです。ネオーラルを内服しながら、今回もステロイド薬を減らしていきました。ネオーラルの場合、ステロイド薬が隔日になったら登園を許可されました。
ネオーラルを開始してからは元気に保育園に通っています。ネオーラルは服用を中止すると再発のリスクが高いので、長期的に見たら心配はあります。保育園で感染症をもらって再発したら・・・と考えることもあります。
しかし、今を元気に楽しく過ごしていればいいと思っています。未来のことは誰にもわかりません。息子が再発するかしないかも誰にもわかりません。もしかしたらこのまま再発せずに完治する可能性だってあります。不安を抱えて毎日を過ごすより、子供に制限を与えず過ごす方がお互い充実した日々を送れると思います。
その他の免疫抑制薬を服用しているときは?
小児ネフローゼ症候群の治療で使われる免疫抑制薬には、シクロホスファミド(エンドキサン)、タクロリウム(プログラフ)、リツキシマブ(リツキサン)、ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)などもあります。
私の知人の息子さんはシクロホスファミド(エンドキサン、一生で1回1クールのみ使用可能)を内服して学校に通っているそうです。他の免疫抑制薬についての情報は持っていませんので、申し訳ありませんがわかりません。
まとめ
- 免疫抑制薬を内服していても保育園や幼稚園に登園することは可能
- 免疫抑制薬を内服していると感染症にかかりやすくなるので注意が必要
- 服用している免疫抑制薬によっては日々の生活の中で注意しなければならないことがあるので、園や学校の先生に伝えておく
保育園に通わせるにあたって注意したいのが、やはり感染症です。私は次男も保育園に預けていますが、園で感染症が出た場合は長男も次男もお休みさせています。パパ、ママのどちらかは家にいなくてはならなくなり大変ですが、感染症が落ち着くまでは協力していきましょう。