小児ネフローゼ症候群は条件を満たせば、小児慢性特定疾病医療費助成制度を受けることができます。私の長男も小児ネフローゼ症候群で小児慢性特定疾病医療費助成制度を受けています。現在は、多くの自治体で子供の医療費を助成してくれていますが、小児慢性特定疾病医療費助成制度も申請しておくとよいと主治医にアドバイスをもらったため、私も申請しました。ここでは、小児慢性特定疾病医療費助成制度について概要から申請するまでのことをお伝えします。
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小児慢性特定疾病医療費助成制度について
小児慢性特定疾病の医療費助成については以下のように記されています。
小児慢性特定疾病にかかっている児童等について、健全育成の観点から、患児家庭の医療費の負担軽減を図るため、その医療費の自己負担分の一部が助成されます。
医療費助成の概要 – 小児慢性特定疾病情報センター https://www.shouman.jp/assist/outline
この制度は、厚生労働大臣が定める疾病の程度を満たす18歳未満の子供が対象となります。(ただし、18歳到達時点で本事業の対象となっており、かつ18歳を過ぎても引き続き治療が必要と認められる場合には 、20歳未満まで対象が延長されます。)
医療費助成の概要 – 小児慢性特定疾病情報センター https://www.shouman.jp/assist/outline
- 慢性に経過する疾病であること
- 生命を長期に脅かす疾病であること
- 症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる疾病であること
- 長期にわたって高額な医療費の負担が続く疾病であること
小児ネフローゼ症候群の大部分を占める、微小変化型ネフローゼ症候群の場合、次のどれかに該当すれば対象になります。
- 半年間で3回以上再発した場合又は1年間に4回以上再発した場合
- 治療で免疫抑制薬又は生物学的製剤を用いる場合
- 腎移植を行った場合
小児慢性特定疾病の医療費助成を受けるには?
実際に私が医療費の助成を申請した流れをご説明します。
まず、小児慢性特定疾病の医療費助成を受けるには、都道府県が指定する「指定小児慢性特定疾病医療機関」を受診し、「小児慢性特定疾病指定医」に医療意見書を書いてもらいます。(※指定小児慢性特定疾病医療機関と小児慢性特定疾病指定医は都道府県のホームページなどで調べることができます。)
次に、医師に書いてもらった医療意見書と必要書類を県の保健所に持って行きます。
自治体の小児慢性特定疾病審査会で認定審査が行われ、認定結果が通知されます。認定されれば、小児慢性特定疾病医療受給者証と小児慢性特定疾病医療費自己負担上限額管理票が交付されます。
小児慢性特定疾病医療費自己負担上限額管理票は会計のときに使います。
申請に必要な書類
- 小児慢性特定疾病医療費支給認定申請書
- 医療意見書
- 住民票(世帯全員分の記載があるもの)
- 世帯の公的医療保険証の写し
- 市町村民税額に係わる証明書(所得・課税・扶養証明書、特別徴収税額の通知書の写し、税額決定・納税通知書の写し)
- 医療意見書の研究利用に関する同意書
- 福祉医療費給付事業に関する同意書
担当の自治体や加入している保険によって、若干必要書類が変わってきます。担当自治体のホームページでは、エクセルファイルやPDFファイルで書類をダウンロードできます。自治体に直接行って、書類をもらってくることもできます。
自己負担額の上限
小児慢性特定疾病の医療費助成には、所得に応じて自己負担額の上限があります。
参考 小児慢性特定疾病の医療費助成に係る自己負担上限額住所などが変わったときはどうすればいい?
- 引越しで住所が変わった
- 病院が変わった
- 調剤薬局を追加したい
上記のような場合、変更の申請、届出をする必要があります。担当の自治体窓口で用紙を記入するか、ホームページで専用用紙をダウンロードし提出します。
ネフローゼ症候群では治療に合わせて病院が変わることもあります。指定小児慢性特定疾病医療機関であれば、追加の申請をしていなくても対応はしてくれますが、病院の窓口で「追加の申請をしてください」と言われますので、早めに届出をしてください。
まとめ
- 小児ネフローゼ症候群は条件を満たせば、小児慢性特定疾病医療費助成制度を受けることができる
- 小児慢性特定疾病医療費助成制度を受けるには必要書類を担当の自治体に提出し、審査を受けなければならない
- 小児慢性特定疾病医療費助成には、所得に応じて自己負担額の上限がある
- 小児慢性特定疾病医療受給者証の記載内容に変更がある場合は、担当の自治体に変更の申請、届出をする必要がある
私の住む自治体では子供の医療費は1ヶ月500円(一医療機関当たり)のため、小児慢性特定疾病医療費助成制度の助成を受けることはありません。主治医に勧められたことと何かあった時の保険の意味合いが強いです。しかし、こういった制度があるのはありがたいですね。